2011年4月26日に開催されたKTMジャパンの「メディア向け製品発表会/試乗会」の会場から、モーターサイクル・ジャーナリスト佐川健太郎さんによ る主要モデル・ショートインプレッションをお届けします。果たして、KTMスーパースポーツモデルの頂点、RC8 Rは2011年モデルとなってどのような進化を遂げたのでしょうか。
—以下、KTM 2011年モデルカタログより抜粋—
●強化型LC8 Vツイン–新型クランクシャフト、フライホイールマスを最適化、デュアルプラグ・イグニッション、アンチホッピング・クラッチ、最高出力:175ps、最大トルク: 127Nm。
●軽量7.5kgのトレリスフレーム–高張力クロームモリブデン鋼セクションを溶接加工。
●リアリンケージ–新型エキセントリックブラケットにより、ハイト調整が可能。
●φ43mm WP倒立フォーク–TiAlNコート・ロアフォークチューブ。
●WPモノショック–TiAlNコート・ピストンロッド。
●マルケジーニ鍛造アルミニウム・マルチスポークホイール。
●ラジアルマウント・ブレンボ・4ピストンモノブロックキャリパー、強化型φ320mmタンデムディスク。
●LEDデイタイムランニングライト。
●新OEMタイヤ–ダンロップ・スポーツスマート。
●ブラックコート・ミリング加工トリプルクランプ。
●カーボンフロントフェンダー。
●ライディングポジション・エルゴノミクス–さまざまなアジャストを実現。
●マルチファンクションディスプレー。
●ホワイト/オレンジまたはブラック/オレンジ–ともにホイールとフレームはオレンジ。
【リードを拡大】
2011 モデルイヤーに向けて、抜本的な見直しが図られたニュー1190 RC8 Rには、レース直系のノウハウがフィードバックされている。KTMファクトリーチームを支えるマルティン・バウアー、ステファン・ネーベル、ジェレミー・ マックウィリアムズが1190 RC8 R開発陣と密接に協力し、IDMスーパーバイクの貴重な経験を惜しみなく提供したのだ。
たとえ ば、エンジンは、リファインメントが最大のテーマに据えられた。新型クランクシャフトとフライホイールのマスを最適化した結果、75°Vツインはこれまで 以上にスムーズな吹け上がりを見せる。新規採用のデュアルプラグ・イグニッションにより、精妙な燃焼制御が可能となった他、パワー/トルクアップ –175psと127Nm–という嬉しい副次的効果がもたらされた。
機械式アンチホッピング・クラッチは、強いエンジンブレーキが作 用した時に発生するリアのバタツキを最小限にとどめる。また、リアリンケージに新型エキセントリックブラケットを採用、素早いハイト調整ができるように なった。サスペンションも抜本的に見直され、快適性と安定感が高められている。
OEMタイヤとして、新発売のダンロップ・スポーツスマー トを選択。このコンパウンドは、ウェット路面であれ、日常のライディングにおいて最高レベルのグリップを提供する。KTMオンロードモデルの頂点に立つ スーパーバイクは、全方位的な正常進化を遂げる一方で、つねに最良のライディングプレジャーを提供するという初期コンセプトは忠実に守り続けている。
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